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障害年金をもらうと老齢基礎年金が減額になるというのは本当ですか? 法定免除と老齢基礎年金
Q:うつ病で障害基礎年金の受給が決まりました。障害年金をもらうことで、老齢基礎年金はどうなりますか。 もし、減額されるなら、満額に近付ける方法はありますか。 10年前初診で、さかのぼって支給され、5年分まとめて受給できました。法定免除に該当するらしく、その申請書が届きましたが、国民年金の保険料を払い続けることは可能ですか。
A:誤解されることが多いですが、障害年金と老齢年金は別の年金ですから、障害年金をもらうことで直接、老齢基礎年金が減額になることはありません。
ただし、老齢基礎年金をもらう場合にはなるべく多くもらいたいなら、意識的に老齢基礎年金を満額に近付けるように納付しなければなりません。
障害年金をもらうだけで、何もしないと結果的に、老齢基礎年金をもらうときに額が少なくなります。
1. 障害年金2級となったら、国民年金の保険料は法定免除となります。
法定免除期間の1ヶ月については、老齢基礎年金の年金額に反映される金額は、納付済み期間(1ヶ月納付に対して年金額が現状では年約1600円が加算)に比べて半額(1ヶ月免除期間があれば年額で約800円加算、2009年3月までの期間は3分の1)です。そのため、法定免除期間をそのままにしておくと老齢基礎年金の額は、納付していた場合に比べて、減ることになります。
ただし、2014年3月までと2014年4月以降の分とでは、この免除期間を納付済み期間とするための扱いが違ってきます。
2. 2014年3月までの期間は、強制的な免除です。本人に免除とするかどうかという選択の余地はありません。
一応、通常、確認のために法定免除の届出をさせるだけです。
※法定免除期間は、障害年金2級の権利を取得した前月から、障害年金3級非該当となり3年経過するまでです。
これまで納付していた保険料はさかのぼって全額還付となります。
※ただし、納付した半額などの一部納付の期間については、還付か、そのままかが選択できます。
この期間について、納付済期間とするには追納(納付月の2ヶ月以降に後追い納付)という形で納付します。その期間は、納付済みの場合と同様に100%が老齢基礎年金に反映されます。現在の額で、納付期間1ヶ月で年額に約1600円が反映されます。なので、免除のままにしておく場合と比べて約800円の差です。現在の月額保険料約16,000円を納付して、年約800円が増額するわけですから、65歳から約20年以上老齢基礎年金を受給すれば、トータルではプラスになるという計算になります。
追納は10年前までが限度です。
※ただし、3年度以前の分については付加金(金利分と考えてください)が付きます。また追納は、追納可能な過去の分から順に行って行くことになります。
3. 2014年4月以降については、納付か免除かを選択できます。
免除期間について、過去の納付した期間を納付したままにしたり、今後、納付していくという場合には、納付の申出をします。※ただし、この期間についても、上記2と同様に免除期間となった後に、過去10年までの期間については追納することもできます。
4. 国年年金の保険料を免除のままとするのか、追納または納付(2014年4月分〜)するのかは以下を踏まえて、決めてください。
@ 年金は、障害と老齢の両方の権利を得ている場合は、どちらか高い方の選択での受給です。
※ただし65歳以降、老齢厚生年金+障害基礎年金という選択だけは可能です。
A 仮に65歳以降も障害年金2級で有り続けたとしたら、ずっと2級の障害基礎年金が受給できます。
ただ、障害年金2級程度と認定され続けるかどうかは不明です。改善が見込まれる病気の場合は状態が軽くなることが多々あります。
また、状態が変わる可能性が低い障害であったとしても、国が勝手に認定基準を変更することにより、障害年金2級とされていたにもかかわらず、2級でないとされることがあります。
B 65歳以降障害基礎年金をもらえなくなる場合は、老齢基礎年金をもらうことになります。ですので、変動のある障害の場合には、障害年金を受給しつつ、国民年金保険料を払い、老齢基礎年金を満額に近付けるようにすると判断される方もいます。 しかし、金額的な負担感は大きいのでよくよく考えて判断してください。
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